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東 道のきのくに花街道

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万葉のみち・山の辺のみちー2

 金屋の石仏です。右が釈迦仏で左が弥勒仏だそうです。高さ2、2m 幅約80cmで粘板岩に彫刻されています。彫られた年代は貞観時代か新しくても鎌倉時代で、文化財に指定されています。

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 三輪神社は大神神社とも呼ばれています。山そのものがご神体なので拝殿はありますが本殿はありません。『日本書記』によれば大物主神の后のヤマトトトイリヒメが、昼間、夫の顔を見たことがないので見せてほしいとお願いすると、櫛箱を見るようにと言われたので開けてみると白い小さな蛇が入っていたとの記載があります。
 折口信夫の『古代研究』によれば蛇、熊、雲、鴨の名は新しくやってきた渡来人に敗北した先住部族の人たちにつけられたとの記載があります。倭国ができる初期の時代、文化の違う人たちがこの地で融合するには長い年月がかかったと考えられます。

 今日は正門からではなく横(南側)の門から入りました。
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 巳の神杉とよばれる樹齢400年の大きな杉の木の前に卵が沢山供えられています。ご神体の蛇神さまの好物の卵をそなえる習わしがいつの頃からか始まったようです。
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 三輪神社の境内に狭井神社と久延彦(くえひこ)神社が並んでいます。久延彦神社は知恵の神様として知られています。
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 桧原神社へ向かいます。「くすり道」と書かれた標識を見ながら山裾の道に入ります。紀元前200年ごろの中国の晋の始皇帝の時代、徐福が海の中へ探しにいったという「テンダイユヤク」など薬草の木が並んでいます。テンダイウヤクは小さくて枯れそうでしたが・・・。 
 そろそろお腹がすいてきました。
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# by kigaaris | 2016-01-18 23:39 | KIGA歴史街道歩こう会

万葉のみち・山の辺のみちを歩く

 1月14日(木)少し寒いけれど快晴です。

 KIGA歩こう会26名が奈良県の山の辺の道を桜井駅から歩きました。
駅前から車の行きかう道を歩くこと約15分、スーパーを左手に見ながら右側の狭い路地に入ります。

 標識がありました。山の辺の道まで900m、つばいち観音まで900mです。
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 橋を渡って川の岸辺を金屋へ向かって歩くと仏教伝来の地と刻まれた大きな石碑がありました。その手前の細い路地を北に向かいます。

 このあたりは古代には大阪から大和川をさかのぼってくる地であり、山の辺の道や上ツ道、山田道、初瀬街道など東西の交通の要所でした。「海拓榴市」(つばいち)と呼ばれ、日本で最古の市場が開かれていました。

 奈良時代以前、市が開かれる日には近隣の庶民から皇族まで多くの人があつまり、男女のお見合いの場でもあったそうせす。歌垣が行われ、多くの万葉の歌が歌われています。
 『日本書記』には武烈天皇が太子の頃、思いを寄せた影姫が物部シビと恋仲であったことを知り、シビの屋敷を取り囲み焼き討ちにし、山に逃れたシビを殺してしまう話が記載され、武烈天皇と物部シビの駆け引きの歌、恋人を殺された影姫の悲しみの歌が残っています。
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 ありました。私の好きな万葉歌です。

「むらさきは 灰さすものそ 海拓榴市の 八十(やその)のちまたに あへる児や 誰」 (巻12-31)

 古代、日本に文字がなかった時代、大事なことを歌に託して(時には秘密の暗号で)伝えたそうです。
 染物をする時、薬草の紫でも愛でも媒染財として木の灰を使いました。以前大津の染物屋を訪ねた時、媒染財には椿の木の灰が一番ですね、と言われました。そこではっと気が付いたのです、この歌の意味を。椿と「つばいち」をかけたあたりすごいなと思いました。
 ちなみに「むらさき」の枕ことばは女性にかかるという説があります。海南市の名高浦を読んだ歌にも「むささきの」の枕ことばが使われ一般に「むらさき」は名高の枕言葉となっています。
 
 山の辺の道にはたくさんの万葉歌碑がありました。この書は今 東光さんによるものです。
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 巻向川にそった道沿いに椿の花が咲いていました。
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# by kigaaris | 2016-01-15 23:07 | KIGA歴史街道歩こう会

熊野古道 和英語り部講座 

 熊野古道  語り部講座のご案内
 熊野古道と高野山の参詣道がユネスコの世界遺産に登録されたのが平成16年夏でした。今年で11年目となります。同じ年の12月にKIGA(熊野・高野国際語り部の会)が誕生し田辺市と和歌山市で研修会を始めました。現地講座は月2回、2年間継続しました。

 平成19年(2007年)2月17日、研修した内容を和英のガイドブックとして一冊の本にまとめ、和歌山県コミュニティビジネス創出支援事業の助成をうけ出版したのが『熊野・高野のふるみち(Ancient Road To Kimano & Koya)(中辺路版)』です。 

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 続いて平成21年(2009年)3月30日、 同じタイトルで紀伊路版を出版しました。このほうは平成18年度言語教育振興財団の補助事業として研修会を開き原稿を完成させ、紀伊万葉ネットワークとKIGAの共催で出版させていただきました。
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 しばらく英語の語り部のほうはお休みしていましたが、このところの外国人観光客の急増に伴い、このほど英語ガイドの勉強会を始めることになりました。
 英語ガイドをする場合、県の地域認定通訳士の資格が必要です。体力があり、まず熊野古道の道を知ることが第1です。
 皆さまのご参加お待ちしています。(東)

  
 説明会 
:日時  1月28日(木) PM14:00~
:会場  和歌山市三木町堀詰30番地 Dune2F
          (有限会社 ファミリーメイト BMC英会話)
 
 和英ガイド研修会
;日時  2月11日~月2回 第2・第3木曜日(祝日も実施します)
     PM14:00~
:会場  同上 Dune 2F BMC英会話内
;講師  熊野古道の歴史(日本人語り部 東ほか)14:00~15:30
     英語(ネイティブ講師) 16:00~17:00
:定員  10名
:参加費 年会費 2000円
     参加費 3000円(月)
     (月2回の研修会+現地講座1回の講師料、資料代、郵送費など)

☆参加対象は英語のガイドは英検2級程度、日本語の語り部はどなたでも受講できます。
☆外国人で日本語が話せる方(韓国、中国の方など)歓迎します
☆現地講座は必須科目です。

現地講座
:日 時 2月25日~ 毎月1回第4木曜日(小雨決行、祝日も実施します)
:集 合 熊野古道沿いの各駅(貸切バスで移動する場合もあります。)
:参加費 研修会受講生は月謝に含まれます。
     現地の語り部代、貸切バスを利用する場合は別途費用がかかります。
     参加者で分担します。 

:コース スケジュール
  2月25日  紀伊路 白鳥の関~川辺王子~力士神社~叶崎王子
  3月24日  紀伊路 川端王子~和佐峠越え~伊太祁曾神社
  4月28日  紀伊路 なくち王子~松阪王子~菩提房王子~海南駅
  5月26日  紀伊李 藤白王子~橘本王子~きい宮原駅
  6月23日  紀伊路 有田川あて橋~糸我峠~湯浅の街並

以下、紀伊路から中辺路まで全20回の現地講座となります。
1日の歩く距離は13km~17km程度。
予定は変更となる場合があります。

★現地講座のみの参加もできます。
  定員25名。参加費1回500円程度、交通費は別途。
*申込・お問合せ
    
 640-0302 和歌山市永山83-5
      ☎ 073-478-2711 
      📱 090-9704-7786(東)
      e-mail kiga@silk.plala.pr.jp
  KIGA 熊野・高野国際語り部の会 
   

 
    

# by kigaaris | 2016-01-07 21:26 | KIGA・熊野古道歩こう会

「海難1890」を観ましたか?

 和歌山県の大島付近で遭難したトルコの軍船エルトールル号の乗組員たちを地元の串本町の人たちが総出で救助に当たったという話が伝わっています。

 このほど日本とトルコの協力のもとに東映の制作で「海難1890」が映画化されたので、1月4日遅馳せながら観賞させていただきました。

 ジストキネマ10の館の入口付近にエルトールル号の模型が展示されていました。
「海難1890」を観ましたか?_b0326483_11060445.jpg
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 館に着いたのが14時50分、待つことなく15時5分に始まり17時35分まで2時間30分、時間が過ぎるのを忘れるほど素晴らしい感動的な内容でした。涙腺がウルウルしてきます。これからみにいかれる方はぜひハンカチを1枚お持ち下さい。
 
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# by kigaaris | 2016-01-05 11:26 | おたより

明けましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。

昨年はKIGAから熊野古道を歩き、最終地点で難所中の難所といわれる大雲取超えを歩くことができました。高齢者でも歩けることを感じた半面、大自然の驚異も実感しました。大雲取超えは3回目です。大阪から紀伊路を通して歩くのは7回目となりました。(後鳥羽院の33回には及びませんが)

11月には「万葉ウオークと公演“なぐさとべを訪ねて”」を開催することができました。伝統の踊り、万葉の歌と踊りそして“なぐさとべ”公演が成功した陰には多くの人の努力と協力があったことはいうまでもありません。仲間がいて協力者がいてはじめて成功できたのだと実感しています。感謝です。

今年は1月末からKIGAで熊野古道の英語ガイドの研修会を開始します。和歌山の素晴らしい自然と歴史と伝統文化を次世代へ、そして県内外へ、海外へ伝えるためのお手伝いができれば幸いです。英語が好きな方、ご連絡ください。

今年もクリエイティブな何かに挑戦していきたいと念じています。
本年もよろしくお願いいたします。

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東 みち
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我が家で唯一の和の空間です。日本人の日本人的こころとでも言いましょうか・・・いつもは本と書類を積みかさねていますが、お正月なので花をいけてみました。
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おせち料理の煮しめは毎年こだわりの手作りです。元日は午前中に次男の家族へ届け、午後は3男の家族がきて新年を祝いました。1年に1度、家族が集まる日です。料理は31日からはじめ元日の朝4時までかかりました。今年のお味は好評でした。
# by kigaaris | 2016-01-03 00:56 | 家族