11月11日15時~、御坊市民会館大ホールでミュージカル「みやこ姫~有間皇子塚がむすぶ縁~」を公演。道成寺伝説をもとに東 道が脚本を書き、創作しました。和歌山県文化振興事業補助事業として海南・万葉の会の主催で。劇団KCM、田辺チーム5名、日高川の「あすなろ倶楽部・絆の星」9名、南野上バレエエクササイズ教室のメンバー5名など、小学生から高齢者まで29名が出演。熱演ぶりをご覧ください。
オープニングは「戦い‐壬申(じんしん)の乱」から。大友軍は赤い旗と衣装、大海人軍が青い旗と衣装で戦います。
大海人皇子(正木吉紀)と、宇野讃良(うののさらら)皇女に椿 悠さんがゲスト出演です。
九海士の里で。みやこ姫(中央・前田祐希)、渚(右・池田多美)、九海士村長(左・鍋島好行)
大海人皇子(天武天皇)が崩御されたあと、讃良姫が持統天皇として即位します。
讃良姫(持統天皇)が紀伊国へ行幸された時、藤代坂で供の者が詠んだ万葉の歌を、南野上バレエクササイズ教室にメンバーが踊りました。(作曲・打垣内正、歌・西浦晴美)
御坊の阿古根浦に来ました。采女(宮埼 桜)が讃良姫に美しい珠を見せます。
九海士の村長と塩屋の村長(丸山雅之)が地元でとれた魚や貝を献上し、天皇(讃良)に謁見を許されます。塩屋村長が有間皇子の墓をつくることを申し出て、天皇の許可がおりました。舎人(永井万大、中央)
完成した墓を見あげる美しい黒髪の少女がいます。宮子姫の登場です。視察に訪れた宮廷の舎人が、宮子の美しさを藤原不比等に伝えます。宮子は不比等の養女となり、文武天皇の妃として宮廷に入りました。
宮子が首皇子(おびとのみこ)を生んだ同じ頃、藤原不比等(川田将也)と橘三千代(西知美)の間に安宿姫(あすかべひめ・光明子)が誕生しました。不比等と三千代は、この安宿姫を首皇子の妃とし、将来、首皇子が天皇となると考えたのでした。
宮廷の采女たち(左から菊井佳奈、江川望、池田多美、宮崎 桜)
文武天皇の心をつかむことができずにさまよい、悩む宮子。あすなろ倶楽部・絆の星のメンバー達の踊りで宮子の悩みを表現します。(寒川夏帆、風山実優、坂口華那、中本 和、川合琴葉、土井零奈、鉢本真央)
心が晴れない宮子姫を三千代が慰めにきます。けれども、赤ちゃん(首皇子、後の聖武天皇)を連れていってしまったのです。
文武天皇が若くして亡くなり、母親の阿閉皇女(江川 望)が元明天皇として即位します。
藤原不比等(川田)が朝廷内で権力を強くしていきます。
一方、長屋王(和佐裕一郎)が、皇族として冠位と力を持っていました。この時左大臣。
ある時、詔があり、天皇の妃2人の位が下げられ、宮子が夫人(
ぶにん)として冠位を上げることになりました。位を下げられ落ち込んでいる采女と、噂話がすきな采女たちの会話。
不比等と三千代の画策により、最高位を得た宮子ですが、気持は晴れません。心の病となり、暗闇をさまよう宮子に母の渚が励まします。宮子の幻想の場面。
安宿姫(光明子・井原美月)あすなろ倶楽部・絆の星から出演。
首皇子(聖武・竹本浩人)同じくあすなろ倶楽部・絆の星から出演です。
元明天皇のあとを首皇子の姉の氷高内親王(ひだかないのんのう・菊井佳奈)が、元正天皇として即位します。 氷高内親王に忠誠を誓う長屋王(和佐)。氷高姫の妹の吉備内親王を妃としています。
首皇子が聖武天皇として即位。紀伊国へ行幸の折、真土山、那賀郡を通っていきました。万葉に残された歌から「亦打山(まつちやま)」を南野上バレエチームと東の踊りで。
紀伊国の和歌の浦へ来られました。万葉歌「和歌浦に」KCMの女子たちが踊ります。
首皇子(聖武)が即位したあと、天空の様子がおかしくなってきました。舎人(永井万大)
同じく天空の異変を伝える舎人(川田)
天の異変、地震などはすべて天皇である自らの責任を感じて、民を救済する詔を下す聖武天皇でした。(正木)
そんな時、密書が届きます。不比等の息子武智麻呂(
むちまろ・大野剛輝)に密書を見せる聖武。
密書の内容は「長屋王が謀叛をおこそうとしている」というものでした。
橘諸兄(三千代と美努王との息子・丸山)も長屋王の謀叛を認めます。
藤原武智麻呂(大野)はすぐに長屋王の屋敷を取り囲むようにと提言します。
「長屋王が謀叛など起こす筈がない」と思いながらも、参議での大臣たちの決議を止め切れない聖武(正木)。翌日、長屋王は自害、妃の吉備姫と息子の王たちも自害に追い込んだのでした。
都の路地裏の酒場で。急に冠位があがった君足(きみたり・川田)を不思議に思った舎人(鍋島)の質問に、君足は喋りだします。「あるお方が謀叛をおこそうとしています」と天皇に申しあげたと。
そのあと、長屋王の親族と家臣たちが罪に問われることは無くなりました。
長屋王の亡霊が夢に現れ、聖武天皇を脅かします。
聖武天皇の皇后となった光明子(安宿姫・椿)は天皇を励まし続けます。
宮子姫(江川望)。文武天皇が崩御され、心は晴れず孤独に過ごしています。
玄昉法師はいつも宮子姫を見守っています。
幻想の世界をさまよう宮子。
玄昉法師の法力で宮子の病は回復に向かいました。
光明子の病を見舞いに訪れた宮子と、首皇子(聖武天皇)が出会います。37年ぶりの親子の再会でした。
都をあちこちと遷し、さまよい続けた聖武は、大仏建立を考えはじめます。大仏建立には神と仏が融合し、民が自らの意志で参加する喜びを知ることを考えたのでした。
あすなろ倶楽部のエンディングの踊り。
南野上公民館バレエエクササズの皆さん。
田辺チームです。
桜さん、美月ちゃん、浩人くん、佳奈ちゃん。
池田さん、江川さん、西さん。
和佐くん、椿さん、川田くん。
前田さん、正木さん。
ご観劇いただいた皆さん、応援していただいた皆さん、有難うございました。