東 道のきのくに花街道

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熊野古道・紀伊路 海南~宮原ー3 藤白峠

 藤白峠への道には1丁ごとにお地蔵が並び、18個の丁石地蔵があります。
 元禄の頃(江戸時代)悪い駕籠かきがいて、旅人に金銭をごまかし金銭をまきあげたので、名高の専念寺の全長上人が18個の地蔵仏作って安置しました。怒った駕籠かきはその地蔵仏を全部谷底に落としてしまったのです。4体しか残っていませんでしたが、近年、有志たちの手で復元され、傍らに歌や句が添えられています。 
 2丁目の地蔵仏は徳本上人の歌碑と並んでいます。
 峠への道がしだいに急坂となってきました。
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 三丁石地蔵仏です。 
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 道はどんどん険しくなってきました。
 皆さん、「いま何丁石?}と距離を測りながら歩いています。
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 なにやら華やかなお地蔵さまたちが並んでいます。七丁目の丁石地蔵です。まだ七丁目?
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  峠の途中には景色のよい所があります。景色を眺めながら小休止。どうやら今日の雨予報は外れたようです。

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by kigaaris | 2016-05-31 20:30 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)

熊野古道・紀伊路 海南~宮原へー2 藤白神社と有間皇子

 藤白神社です。藤白若一王子とも言います。本殿の右隣に権現堂があり、熊野の本地仏三尊が祀られています。本殿が県指定文化財。
 斉明天皇が牟婁温湯(むろのゆ・現在の白浜町崎湯温泉)へ行幸の際の創建と伝わっています。持統天皇が行幸のとき、随臣が詠んだ万葉歌が残っています。

 藤白の み坂を超ゆと 白妙の わが衣手は濡れにけるかも 
                          (巻9-1675)

 19歳にして藤白坂で絞首された有間皇子をしのんで詠んだと思われます。
 境内の後鳥羽上皇が書いた熊野懐紙(国宝)を復刻した歌碑には「熊野王子和歌会 建仁元年(1201)10月9日当座」と刻まれています。
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 権現堂の右手の奥に有間皇子神社があります。 
 斉明4年(658)、孝徳天皇の皇子の有間皇子が謀略により、謀反の罪をきせられ藤白坂で殺されたことを偲んで、毎年11月11日に近い日曜日に祭礼を行ってきましたが、平成28年から11月11日に行われるようになりました。
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  民家を抜けて、名高の枕詞となっている紫川をこえて少し歩くと右手に有間皇子の万葉歌碑とお墓があります。御坊の岩内古墳が有間皇子の墓と言われるようになったのはごく最近のことです。それまで有間皇子の墓がなく、この近くに遺跡らしいものがあったので、そこにお墓をつくって祀ったようです。
                         (『海南市史』参照)
 
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 歌碑には勿論、有間皇子の歌が刻まれています。

 家にあれば けに盛る飯を草枕 旅にしあれば 椎の葉にもる                           
                          (巻2ー142)
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by kigaaris | 2016-05-31 19:54 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)

熊野古道・紀伊路 海南~宮原へ-1 藤白峠

 5月26日(木)KIGA現地講座に11人が参加しました。AM8:15スタート。今回も雨予報です。宮原駅までいけるでしょうか?
 駅の正面を出るとすぐ左手(南)に万葉歌碑があります。
 紀伊の海の 名高の浦に寄する波 音高きかも 逢はぬ子ゆえに   佐々木政一書
と刻まれています。
 JRきのくに線の高架を潜って大鳥居跡をみながら藤白神社へむかいました。
 
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 JRの高架をくぐり、住宅が並ぶ古道をぬけて神社の手前の鈴木邸跡に入りました。義経の弓掛松と書かれた標識が立っています。その向かいに全国の鈴木さんのルーツ、鈴木邸があったのですが、いまは建物が壊れた状態です。何とか再建できると良いのですが・・・。
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 旧鈴木邸庭園は曲水泉(きょくすいせん)とも呼ばれました。平安時代、曲がりくねった水路の石に腰をかけ、上流から流された杯は自分のところへ来るまでに詩歌をつくり、杯をとりあげて酒をのみ次へ流す遊びに使われた庭です。今は池に鯉が泳ぐ綺麗な庭園となっています。
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 かつて、昭和の終わり頃までは鈴木邸のすぐそばに相撲の土俵がありました。平安時代、上皇や供の者たちがここで里相撲を催したのでしょうか? その跡地に海南市ゆかりの万葉歌が5首、記載されています。
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 藤白神社の東の入口です。
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 樹齢千年の大きな楠は子安地蔵と呼ばれ子どもの守り神です。楠、熊、藤の名をつけた子どもは丈夫に育つと言われています。南方熊楠が幼少時代には病弱であったけれど、この神社に詣り、宮司さんから熊楠の名をいただき、健康に育ったそうです。
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by kigaaris | 2016-05-29 22:49 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)

熊野古道・紀伊路 伊太祈曽~藤白へ 海南市の日限さん

 きれいなツツジですね。先月のKIGA熊野古道現地講座で歩いた時、日限さんの境内に咲いていました。
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 古道を少し戻ります。 松坂王子から200mほど歩き、左手の草やぶの中に下りていきます。ここが熊野古道に指定されている道ですが、普段は草ぼうぼうです。もうすぐ海南市で「ほっとウオーク」があるので、この日は綺麗に草刈りができていました。
 少し歩いてもとの車道にでます。 くも池の岸辺も今は車道ができて明るくなりましたが、かつては草やぶが茂る道でした。今から1600年ほど昔、女王ナグサトベがここで殺されたという伝説が伝わります。弥生文化をもつ渡来系の王族に服従することを拒んだ縄文文化の先住民とその王たちの土蜘蛛伝説が日本の各地に残っています。
 このあたりから雨が本降りになってきたので、写真撮影が難しくなってきました。。
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 くも池から名高の浜が一望できる(かつてはできた)汐見峠を越えて大野中へ。春日神社へ通じる西の山裾に「郷社 春日神社」の石標が立っています。熊野古道の松代王子の碑が、古い時代にはすぐそばの出口氏宅の池のほとりにあったそうです。現代では山の中腹、南に面した所に祠が立っています。また近年、春日神社境内にも石碑が立ちました。 
 春日神社へぬける道は数十年前までは山道でしたが、近年、山が削られ住宅地となり雑木林がなくなってしまいました。 
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 いまは生活道となっている旧野上電鉄の道をこえて、県道を渡りまっすぐ狭い道路にはいります。道路左に根来塗「島安」の工場をみながら歩くこと約500m、左手に蓮華院を見て、川をこえてさらに狭くなった道に入ります。少し歩くと左手に菩提房(ぼだいぼ)王子が、古道の石仏を集めてひっそりとたたずんでいます。
 このあと、長峰山脈の山裾を右折し藤白へ向かいます。歩くこと約1,5キロ。大きな石の階段が左手に見えてきました。
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 「浄土寺」の門標があります。地元ではが「日限さん」で親しまれています。先ほどの綺麗なツツジはこの寺の境内に咲いていたのです。
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by kigaaris | 2016-05-24 12:44 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)

有間皇子をたずねて 田辺から白浜を歩く

 
  万葉ウオークと公演「有間皇子をたずねて

  熊野古道は万葉の道でもあります。 藤白坂で19歳の若さで謀反の罪をきせられ殺された若きプリンス有間皇子が万葉の歌を2首残しています。この夏、8月26日(金)と27日(土)万葉ウオークと公演「有間皇子をたずねて」を開催します。
 和歌山の美しい自然と歴史、伝統文化を次世代へ伝えることを願って活動を続けている「海南・万葉の会」の主催。 
 愛と命と、平和の大切さ、熊野のおセッタイの心を伝へます。
    
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万葉ウオークは8月26日(金)12時30分JR田辺駅に集合、13時スタートし、田辺の熊野古道を巡ります。専用バスで白浜に移動し19時から「むろべ」で万葉交流会があります。翌27日は朝8時30分、白良浜の湯崎バス停をスタートし万葉歌碑を巡って歩きます。 専用バスで田辺の紀南文化会館に移動、14時から「伝統の踊り」と「朗読ミュージカル”有間皇子”」を公演します。

ウオークの講師に村瀬憲夫氏、山元 晃氏(紀伊風土記の丘)、馬場吉久氏(親愛高等学校)。
伝統の踊りには塩津のいな踊り(海南市塩津)、平治川の長刀踊り(本宮町請川)、亀の川念仏踊り(海南市南野上)、大瀬の太鼓踊り(本宮町)の子ども達が出演します。
 朗読ミュージカルは劇団KCMの公演。作・演出 東 道 構成・振付 RI-ya 出演は西浦晴美、椿 悠、正木吉紀ほか。

 ウオーク参加500円(2日間)、専用バス代500円(1日)、公演チケット1500円、万葉交流会6000円 宿泊14000円(交流会費含む)。各コースとも予約が必要です。
 日帰りコース、一泊コースなどご予定に合わせてご参加下さい。お待ちしています。
★お申込みは住所、氏名、連絡先を書いてFAX・e-mail・郵送で下記までご連絡下さい。
 ℡・fax 073-478-2711 e-mail kiga@silk.plala.or.jp

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by kigaaris | 2016-05-19 00:48 | 海南・万葉の会 | Comments(0)

 熊野古道・紀伊路  藤白峠から拝の峠をこえて

KIGA熊野古道 現地講座 第3回のご案内です。

●藤白峠~拝の峠をこえて宮原へ 

 KIGA熊野古道歩こう会は2010年6月、大阪の窪津王子から歩きはじめ、紀伊路、中辺路、大辺路を歩き、昨年4月には大雲取超え・小雲取超えを歩きました。けれども途中、数か所歩けていない所があります。その一つがこの拝の峠です。 今回は海南市の藤白峠、拝の峠、蕪坂峠を通して1日で歩きたいと予定しています。 但し、天候が悪い場合や歩く人の体調が悪い場合は予定を変更することがあります。
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:日時  5月26日(木) AM8:10
:集合 JR海南駅 (JR和歌山駅 7:51発が便利です)
:コース 藤白神社⇒有間皇子万葉歌碑⇒丁石仏⇒筆捨松⇒藤白峠・地蔵峯寺⇒御所の芝⇒橘本王子⇒所坂王子⇒山路王寺神社⇒拝の峠⇒蕪坂王子⇒爪書地蔵⇒山口王子⇒比曽原の墓⇒きい宮原(約15キロ)

:参加費 500円(資料代・郵送費など) 交通費、拝観料などは各自ご購入ください。
☆ウオーク保険は加入していません。各自必要に応じでご加入願います。
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御所の芝から海南市、和歌山市をのぞむ。名草山がくっきりと見えます。

★参加申し込みは 郵送、FAX、e-mail で下記まで 

〒640-0302 和歌山市永山83-5(東)
℡・fax 073-478-2711 
e-mail kiga@silk.plala.or.jp
 KIGA 熊野古道歩こう会


by kigaaris | 2016-05-13 23:15 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)

熊野古道・紀伊路 伊太祈曽~藤白へー7 且来八幡神社

 お昼をすませ急勾配の石段を上り、本殿へ。今日一番の上り坂です。
 且来八幡神社は正平8年、南北朝の兵乱により宝物や古文書が紛失したため神社の由来が不明となっていますが現存する壮麗な本殿の様式と技法から、桃山時代の終わりの頃(16世紀末)の建立と推定され、県指定文化財となっています。本殿の極彩色の壁画から往事の隆盛をしのぶことができます。(海南市教育委員会説明版より)
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 本殿の右端にある石灯篭に「姫大明神」の文字が読み取れます。
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 その前の建物に「姫神社」との記載があります。媛とはいったい誰のことでしょうか?宿題が一つふえました。
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 これは且来八幡神社登り口付近のお地蔵さまです。字名とおなじ「クボタ地蔵」と呼ばれています。
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 神功皇后の「洗足橋」(せんぞくばし)です。まだ残っていてよかった!!
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 車道を少し歩くと右手の山の麓に「松阪王子」があります。もともとは別の山の中にあったのが且来八幡神社に合祀され、その旧蹟に王子を祀っていたのですが、道路工事にともない、この地に遷されたとのことです。ここは王子ではなくて庚申塚です。
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by kigaaris | 2016-05-06 01:02 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)

熊野古道・紀伊路 伊太祈曽~藤白へー6 且来かいわい

 ふたたび古道に戻り、薬勝寺から且来へと向かいます。 民家の細い路地には春の花が満開でした。
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 4つ石地蔵です。建物の基礎石が4個あります。これは右側の2個です。少し離れた左にも同じような石が2個あります。
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 その中に建つお地蔵さまなので4つ石地蔵です。礎石の上にあった建物はずいぶん古い時代のもののようです。
 かつて、この道沿いに「小栗判官腰掛石」がありました。民家の庭先にあったのですが、誰かが位置を変えてしまったのでしょうか。今は見ることができません。
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 車道から少し入った路地は静寂そのものです。私たちの話声だけが響きます。見事に花を咲かせている家があったので、お声をかけて庭から入り拝見させていただきました。
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 そろそろお昼前です。雨がパラついてきました。
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 食事をする場所を探して歩きます。且来で車道を左折し、八幡神社へ行くことにしました。亀川小学校の前を通った時、珍しい花を見つけました。植物にくわしい市川さんに聞いたところ「みもざ」とのことです。実をつけています。花の頃にきてみたいと思います。
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 ようやく八幡神社の入口につきました。神社は山の上なのでまずはお弁当を開くことにします。
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by kigaaris | 2016-05-06 00:30 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)

熊野古道・紀伊路 伊太祈曽~藤白へー5 薬勝寺かいわい

 薬勝寺の大池です。古代から人が住んでいたようです。白鳳時代の瓦がこの地で発掘されています。紀の川沿いのさや廃寺、田辺の三栖廃寺、そしてこの薬勝寺の瓦が倭国(奈良県)の建物と同じ窯元で焼かれたものだそうです。(安藤精一監修『和歌山県の歴史』より) 
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 こんもりした森の中に入ってみました。粗末な鳥居があります。
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 小さな山の頂上に祠があります。祀神は記載されていません。
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 祠の後方に大きな樹木がそびえています。 奈久智王子であるかどうかを知る手がかりは何もありません。麓の石仏も今はなくなっています。
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 小山を降りて薬王寺に向かいます。『日本霊異記』に記載のある「生前の借りを牛になって返した男」の話が伝わっています。
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by kigaaris | 2016-05-03 17:21 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)

熊野古道・紀伊路 伊太祈曽~藤白へー4

 古道は正面の狭い路地に入ります。突き当りを右手に進み、高速道路をくぐると目の前に武内宿祢(たけのうちすくね・建内とも)神社が見えます。ツツジの花が満開です。
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 田んぼの中の道を通って神社へ。正しくは安原(やすはら)八幡神社別宮です。  
 武内宿祢は紀伊国造(きいのくにのみやつこ=知事)の娘影姫と孝元天皇との間に生まれたと伝わっています。伝説の人とされ、『古事記』では成務、仲哀、仁徳、仁徳の4代天皇に仕え、『日本書記』では景行、成務、仲哀、神功、応神、仁徳の6朝にかけて大臣として仕えたとの記載があります。書記の年代によれば300歳もの長寿となります。

 その実在については諸説ありますが、7世紀になって創られたようです。
 岩波文庫『日本書記』によれば、朝廷に近侍する人という意味が有力で、蘇我氏または中臣鎌足との関係と関わりとの説があり、その子が波多八代宿祢ほか葛城、巨勢、平群、木氏などとなった。蘇我氏の勢力伸張の結果作為された(津田左右吉)。それが孝元天皇に系譜づけられたのはおそらく7世紀後半のことと考えられると、補注に記載があります。

 和歌山的発想ではありますが、古代は名草国が栄えていて、倭王朝が成立の陰には紀伊国や各地の豪族が治める国との政治的な関わりが重要課題であったため、それらの仲裁的な役割としての人物が必要であり、それが武内宿祢であったと考えられます。後の蘇我、中臣、藤原氏へと継承していった可能性は否定できません。忌部一族の本拠地が和歌山市の鳴神社周辺であったことも含めて。
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 武内宿祢の産湯の井戸。

 
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  標識によれば現代の熊野道は真ん中の道を進みますが、私たちは古道をさがして薬勝寺の旧道を進みます。
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 道路の左手にこんもりした森があります。ここが奈久智王子とは松原右樹先生の説です。かつてこの森の麓に多くの石仏が散在していました。入ってみることにします。
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by kigaaris | 2016-05-03 16:51 | KIGA・熊野古道歩こう会 | Comments(0)